今は常緑樹が葉を落とし、新芽が展開している季節。
常緑樹を「葉が落ちない樹」だと思っている人がいますが、そうではありません。
樹木はすべて落葉します。
常緑樹は、落ちたままの時期が続かないというだけ。
自宅兼事務所の隣の公園では、クスノキとクロガネモチが葉を落としました。
これはクロガネモチの落ち葉です。
常緑樹の葉は厚みがあります。
照葉樹と呼ばれるような種は特にそうです。
厚みがある分、分解されにくいのです。
いつまでも落ち葉が残ってしまいます。
その点、落葉樹だと分解が早く進みます。
土に還りやすいのです。
結果的に、落葉樹の森は土壌が豊かになります。
一方、常緑樹の森は、雨の後などは残った落ち葉のせいで滑りやすくなります。
森の中を歩くと、落葉樹の森と常緑樹のそれを比べることができます。
常に葉があるため、林床に陽光が差し込まない常緑樹の森は寂しいもの。
落葉樹の森は、春先は下草が花を咲かせ美しい風景を作ります。
個人的には落葉樹が好きです。
庭木として植えるのも落葉樹がおすすめです。
常緑樹であれば、落ち葉掃除の必要がないーというわけではありません。
だとすれば、季節のうつろいを鮮やかにみせてくれる落葉樹の方が・・・
と私は思うのです。