秋に美しくなる野生種の果実を。
クサギの実です。
シチヘンゲ(ランタナ)のような金属光沢がある果実が美しく,目をひきます。
もともと両者は同じクマツヅラ科に分類されていました。
しかし,新たな分類体系ではクサギがシソ科に移りました。
花も美しく,黒色系のアゲハがよく訪れます。
和名は葉に異臭があるからということのようですが,私はそれを感じません。
クサギはどこにでもあります。林縁には普通にみられます。
続いてサネカズラの実。
マツブサ科のツル性植物です。
花や果実の雰囲気はモクレン科の植物にちょっと似ています。
学名が“Kadsura japonica”=「日本のかずら」です。
古くから和歌にも詠まれている植物です。
人麻呂の歌に以下のものがあります。
さねかづら 後も逢はむと 夢のみに
うけひわたりて 年は経につつ
盆栽や薬用あるいは整髪料に使われることもある植物です。
これも珍しい植物ではありません。
クサギ同様に林縁には普通にみられます。