世間では司法書士試験は最難関レベルということになっています。
それは、合格率の低さゆえのようです。
たしかに4~5%前後というのは低めでしょう。
ただ、これは合格枠に多くの受験者が群がっているという現象に過ぎません。
合格率=難易度と考えるのは決して正しいことではないと思います。
試験そのものは1日で済んでしまいます。
これは楽です。
科目数が11というのは多めではあります。
つまり、範囲についてはかなり広いということになります。
でも、問われる知識の深みはそうでもないのです。
受験テキストとか予備校本といわれるアンチョコ本で事足りる知識です。
つまり、学者が書いた体系的な書物までは必要とされないレベルということになります。
そうすると、詰込み学習で十分対応できてしまうのです。
特に憲法や刑法はクイズレベルの出題です。
いずれも法哲学や法思想史の学びと密接に関係する分野です。
しかし、司法書士試験はそういう理解まで求めていません。
供託法に至っては、「法的理解」とは関係がない知識が求められていたりします。
だから、この試験に「死ぬほどの努力」や「高い壁」という言葉はあまり似合いません。
この試験に苦しみまっくった人は、実務についてからは塗炭の苦しみを味わうでしょう。
実務で扱う法律を正確に使いこなすには、基礎的な科目のそこそこ深い理解*が求められます。
知っているかどうかだけを問われる試験に苦しんでいるヒマはないのです。
試験合格後の学びこそが重要。
そして、その学びは頭をひねりまくりながら考えることが求められるのです。
それをしないと・・・まあコピペマシン一直線でしょう。
それはそれで楽な生き方だとは思いますが。
*飽くまでも「そこそこ」です。