福岡県糸島市 司法書士 ブログ

危うい選択的夫婦別姓案

はじめに~確認です~

私は選択的夫婦別姓制度に反対ではありません。

けれど、二者対立構造で語りたがる人が多く、

「高橋は反対論者」

というようにいわれることがあります(ときに「ゴリゴリの保守」あるいは「右翼」とも)。

まさに、新聞などのメディアが作る「二者対立構造」に毒された視点です。

当ブログで何度も述べているのですが、

「時機尚早」

だということです。

世間一般で別姓使用が一般化し、慣習になれば法改正をすればよい。

これを「反対」と見る人は、開頭手術を受けて脳をかき混ぜてもらった方がよろしい。

 関根恵子さん

    後に高橋伴明監督と結婚。

 それ以前にも大きなスキャンダル(愛の逃避行事件)でバッシングを受けました。

  が、今も確固たる地位を築いています。

野党案の危うさ

と、ここまでは私が「反対論者」ではない旨を確認するだけ。

問題は、前回の記事でひとこと触れた「子の福祉」の観点

野党案では、父母が子の姓で対立して結論が出ない場合には

「家庭裁判所の審判」

で決めることになっています。

「なるほど!その手があったか!頭いいなあ!」というのは待ちましょう。

家裁は何を理由に一方の姓を名乗るように審判を出すのか?

夫「経済的に家計を支えている私の姓を使うべきだ」

母「子供が過ごす時間に多く関与するのは母親の私です」

そもそもこういう対立が生じている時点で円満な家庭なのか?

おそらくは、どちらかが「我慢」するのでしょう。

それとも、前時代的な

夫「長男だから私の姓を継ぐべきです。いわば跡取りなんですよ」

母「私には姉と妹がいますが、子供は女の子ばかり。男の子に実家の姓を継いでもらいたい」

という争いが起きるのか?

さてさて、家裁はどちらに軍配を上げるのでしょう?

上げられるわけがないのです。必ず「物言い」がつくでしょう。

こういう父母をもった子はさぞかし不幸だろうなあ。

バラバラになるなまえ

で、結局はどちらかの姓になるのです。

そこには、一方の当事者(父か母)の「我慢」「妥協」「諦め」が生じます。

もしかすると、別姓にするかどうかでもひと悶着あったかもしれません。

子が生まれ、またまた揉める。

夫婦仲はどうなっていくのでしょう?

子の生育環境が良好に保たれるのか?

 

さらに野党案では兄弟姉妹の姓が分かれることもあるとされます。

感覚として、「家族」であるような、ないような。

「家族の分断」にならないでしょうか?

今は「社会の分断」が問題視されていますが、いずれは「家族の分断」が問題になるのか。

一方の姓に統一すれば、それはそれで父または母が「よその人」みたいになります。

韓国では子は父の姓。母が「よその人」でした(今は知りませんが)。

女性は「よそから嫁に来る」という扱いで、かつては相続でも冷遇されていたのです。

儒教の影響が強い国はこういう感覚が残っています。

端的にいえば男尊女卑なのです。

子供の視点の重要性

産経新聞社による小中学生へのアンケートでは、

「兄弟姉妹で姓が異なるのはいや」

という回答がかなりあったようです。

そもそも子供は「別姓」に賛成していません。

アンケート結果では反対が多かったのです。

子供の視点を忘れ、自分の主張に固執するーこういう親が育てる子はどうなるのか?

もしかしたら、父の姓を名乗ることになった子が、

「ボク、お母さんの名前がよかった」

というかもしれません。

「お兄ちゃんの名前の方がカッコイイ。私もお兄ちゃんの名前になりたい」

こういうことも起きる可能性があります。

 

わざわざ紛争を招く制度を今すぐに導入する必要性があるでしょうか?

社会の自然な流れに委ねることこそ誰もが納得できる制度を作ると思うのですが・・・

 高橋惠子さん

  夫の姓になりました・・・キャリアの分断は起きていません。

  実力があれば、キャリアの分断は起きません。

  分断が起きるとすれば、その人がその人として認識されていないからです。

  分断論者のみなさん、実力をつけるためにがんばりましょう!

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