私が小学校に入学した年に「仮面ライダー」の放映がスタートしました。
怪奇色が強い作りだったスタート段階では視聴率が低迷したそうです。
その後に本郷猛役の藤岡弘さんの負傷離脱。
急遽登場せざるを得なくなった2号ライダーの変身ポーズがそれを打ち破りました。
社会現象にまでなった仮面ライダーの派生商品「仮面ライダースナック」の問題も起きました。
怪人カード欲しさにスナック菓子を買った子供が菓子を捨てるという問題です。
ここ10年でも同じような現象が起きました。
AKB48の投票券欲しさにCDをたくさん買うファンが多数いました(ミリオンセラーに貢献)。
そして投票券だけ抜き取ってCDを捨てる人の存在が問題になりました。
時代が変わっても、やることは同じだな。そう思ったものです。
ただ、やっている人の年齢層が上になった点だけが違います。
大人が子供っぽくなった現象のような気がしなくもありません。
さて、仮面ライダーのお話です。
悪の組織ショッカーは、ゲルダム団と合併します。
ゲルショッカーの誕生です。
新組織名が、双方の組織名をくっつけただけというのは一般の企業でもよくみられます。
今は「損害保険ジャパン」になりましたが、「損害保険ジャパン日本興亜」なる社名が存在しました。
「ジャパン日本」ですから凄い社名です。
合併すると余剰人員が生じ、人員整理が行われるもの。
ゲルショッカーでは、ショッカーの戦闘員が「始末」されます。
単なる解雇であれば、戦闘員たちは不当解雇を主張できたでしょう。
ですが、悪の組織です。法的保護の話はとおりません。「始末」します。
仮面ライダーとの闘いも大変です。
負傷、死亡がつきものの職場なのに労災保険は適用されないようでした。
休日出勤や深夜残業も普通に行われていたように思います。
それを茶化したようなCMも一時期流れていました。
今でも残業上等、休日出勤こそサラリーマンのやる気の見せどころみたいな人が存在します。
こういうしんどいことがもて囃される社会というのは、なかなか変わらないようです。
楽をしようとすると非難の目が向けられるー21世紀の職場や学校でもそういう印象です。
時代が変わっても精神はそう簡単には変わらないのです。