テレビドラマのご都合主義の展開が非難されるケースが増えました。
でも、ご都合主義はいけないことなのでしょうか?
ドラマゆえに当然に偶然の幸運に恵まれるような展開はあり得ます。
そう描かなければ夢も希望もないではありませんか。
もし、主人公のピンチがあまりにラッキーなヘルプにより好転しなかったら・・・
悲劇が強烈過ぎて、それを視聴者は「みているとつらい」と非難するでしょう。
つまり、視聴者がご都合主義なのです。
主人公に肩入れしていれば、偶然の幸運で危機を乗り切る姿にほっとする。
主人公を嫌いだと、その展開を非難する。
そして、その好き嫌いたるやネット情報や他人の評価に影響を受けやすい。
朝ドラ「ちむどんどん」は激しく非難されました。
一方で、今の「舞い上れ」は非難されていないようです。
主人公(福原遥さん)は、航空工学を学ぶために進学。
そこで人力飛行機のパイロットを経験して「自分は本当は飛びたかった」と気づきます。
で、「航空大学校に入りたい!」ー「ちむどんどん」の主人公の行動と差はありません。
2人とも自分がやりたいことを探し続けていた点も同じです。
結局、視聴者はその時々の気分でそのドラマを非難したり称賛したりしているだけでしょう。
高橋克典さんみたいなカッコいい町工場の社長なんておらんわ・・・という批判の方がマシです。
主人公が行方不明の友人(赤楚衛二さん)を追って五島に行きました。
五島を訪れるのは久々のようです。
一時期住んで第二の故郷となった五島にはその後は行かなかったのか? なぜ?
ということは、おばあちゃん(高畑淳子さん)とは10年以上会っていなかった? なぜ?
五島に到着する前に友人の特徴を連絡して五島の人達に探してもらわなかったのか?
「ちむどんどん」への非難に倣うとこういう疑問をたくさん投げかけることができます。
でも、そういうことはどうでもいいのです。
粗さがしをして非難したい人は「ちむどんどん」でストレスを多少は解消できたのでしょう。
それにしても・・・ドラマを非難してストレスを解消する・・・大変だなぁ、生きるって(笑)。
★ 「舞い上れ」の主人公を演ずる福原遥さん