ウラナミシジミ Lampides boeticus については、今も色々考えてしまいます。
春先に出会うことは稀です。
概ねが飛び古した個体なので、おそらく成虫で越冬したのでしょう。
初夏の時期にもあまりみかけません。
夏を過ぎて秋を迎えると個体数が増えます。
クズや栽培マメ類の蕾・花・果実を幼虫が食べています。
青果店で購入したマメの鞘から幼虫が現れることもあります。
決まった越冬態はありません。
運がよければ、いずれかのステージで冬を越すようです。
おそらくは、南西諸島やさらにその南から5~6月の南風を利用して飛来するのでしょう。
マメ科の花は各季節になにかしら咲いています。
最近みかけたウラナミシジミはミヤコグサとシバハギの周囲を飛んでいました。
写真は、夕刻になり就眠する個体です。
移動性が強く、マメ科を利用するため各季節の食餌植物を欠かない。
分布域を大いに広げる要素を持っています。
けれども、春先は出会う機会がない。
おそらくは耐寒性がさほどではないのでしょう。
同じシジミチョウ科でも、ヤクシマルリシジミ Acytolepis puspa は急速に拡大しています。
今や福岡県内でも普通にみられるようになりました。
この種は耐寒性に優れています。
ウラナミシジミは、私が幼い頃から福岡県内でみられました。
でも、今はヤクシマルリシジミに追い越されたような印象です。