「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、
相互の協力により、維持されなければならない。」
これは憲法第24条の条文です。
施行されて77年が経過しています。
「古いから改正すべきだ」
こういう単純すぎる理由で改正を主張する人がいるくらい昔にできた憲法です。
「妻が夫に仕える」時代は大昔の話になっています。
ところが、夫を「主人」と表現することが続いていないでしょうか。
夫を「主人」とする場合、「妻」は令室や令閨と呼ばれます。
「閨」とは寝室のことを意味します。
つまり、「主人」とともに寝る人で、これは性的な意味を有するのでしょう。
私は、お店の人などから「ご主人様」と呼ばれた際には必ず否定します。
「私は主人ではありません」
「え?では・・・」
「夫です。私が妻の主人であれば、妻は私の下僕になりますから」
夫婦別姓に賛成する人たちの多くは
「うちの主人が・・・」
とか
「おたくのご主人様は・・・」
という言葉を疑いなく使っていないでしょうか。
日本は夫婦同氏の原則を堅持している遅れたダメな国。
こう主張しつつ、自分自身は、家族法の面では大日本帝国憲法の時代を生きている。
こういう人は少なくないのです。
だって、いまだに
「跡継ぎが・・・」
「長男を生まないと・・・」
と平気で話す方々がいるではありませんか。
しかも、戦後生まれの。
★ 軽妙な文体で説明される家族法の本です。
窪田教授ご自身が楽しみながら書かれたように見受けられます。
とはいえ、内容は簡単な入門書ではなくハイレベルです。
おススメの1冊です。