写真はケヤキの樹幹で吸汁するアオカナブン Rhomborrhina unicolor 。
そして、シロテンハナムグリ Protaetia orientalis submarumorea。
いずれも金属光沢が美しい種です。
ケヤキに限らず、ブナ科の樹木やハルニレなどの樹液に集まる姿をよく目にします。
吸汁する・・・つまり樹幹に穴を開けるのか?
それは違います。
彼らの口はモグモグしたりカミカミする機能はありません。
ひたすら樹液を舐めるだけです。
樹液が出るのは樹幹に傷があるからです。
この傷はどうやってついたのか?
かなりの場合がスズメバチの活躍によります。
スズメバチがガリガリ。
樹液が出て発酵。
そこにカナブンやクワガタ、カブトムシ。
さらにスズメバチ自身も。
蝶にも発酵した樹液を好む種はかなり存在します。
「珍種」と思われているオオムラサキはその代表かもしれません。
ちなみに、オオムラサキは決して珍しい蝶ではありません。
こういう昆虫酒場ができると、観察は楽しくなります。
が、スズメバチにはご用心を。
スズメバチは比類なき戦闘能力を持ち、かつ獰猛です。
「カチカチ」という音を出したら、「戦闘開始!」の合図です。
逃げてください!