今日は民訴法にからんだことを書きます。
訴訟物理論に争いがあることは,ちょっと勉強した人は知っています。
司法書士試験については条文と判例の結論を知っているかどうかが問題です。
実務は旧訴訟物理論で動いており,新訴訟物理論が出る幕はありません。
裁判所においてある本も旧理論を堅持する伊藤眞先生の「民事訴訟法」です。
だから理論的争いについての知識を深める必要性は乏しいのです。
そう思っていたら,明らかに新訴訟物理論の影響を受けたと思われる条文に気づきました。
【人事訴訟法第25条第1項】
人事訴訟の判決(訴えを不適法として却下した判決を除く。次項において同じ。)が確定した後は,
原告は,当該人事訴訟において請求又は請求の原因を変更することにより主張することができた
事実に基づいて同一の身分関係についての人事に関する訴えを提起することができない。
いかがでしょうか?
11日に合格した人や合格目前の実力がある人はピンとくるはずです。
ちなみに,以前会話で「人事訴訟」という言葉を口にした際に,
会社や官公庁の人事を争うものだと勘違いした人がいました。
その人も合格者です。
人事訴訟法は合格後には学ばなければなりません。
しかし,研修受講前に知っている必要はありません。
最後に念のために書いておきます。
上記の伊藤眞先生は資格試験予備校の伊藤塾の伊藤真先生とは別人です。
★ 写真はドラマ「非婚家族」の真田広之さんと鈴木京香さん。
離婚調停のドラマではありませんが,今日のテーマのイメージに合いそうなドラマだと感じたので。
このドラマでは女優になりたての米倉涼子さんが鮮烈な印象を残しています。
そして,とぼけた味でドラマのゆるみを作ってくれたのはミュージシャンの宇崎竜童さんでした。
竜童さんは俳優としても凄腕です。