LGBT理解増進法案の話題がマスメディアでよく報じられます。
これは差別禁止法案ではありません。
これらの問題については、私が所属する福岡県司法書士会も積極対応しています。
レインボープライドなどの行事にも参加しています。
が、私はそれらの活動とは距離を置いています。
その理由は?
実は、私がこの問題について強い懸念を抱いていたことがあります。
たとえば、男性の性犯罪者が有罪判決を受けて服役するケースで、
「実は心は女性だった」と言い出した場合にどうするか?
という問題があるからです。
仮に、「自認」だけで性の変更が認められたら?
性の変更といっても男性が去勢手術を受けることを意味しません。
そうすると「心は女性」と主張する男性が、男性の肉体のまま女性刑務所に服役。
逆の問題も想定は出来ますが、被害のことを考えれば、上記の問題が最も大きいでしょう。
実は、この2月になって英国でこの問題が発生していることが報じられました。
やはり起きたか・・・これが私の感想です。
この問題をクリアできない限りは、差別禁止法案や理解増進法案に賛成はできないのです。
「性自認」の問題を十分に論じた形跡がありませんから。
法を悪用する人は常にいます。すべての悪用を防ぐことはできません。
でも、この問題は非常に重大な結果を招くことがはっきりしています。
慎重になるべきでしょう。
無論、理解増進法案がただちにこの問題を招来するわけではありません。
けれども、理解増進法案に対する慎重派は差別者の如く非難されています。
私が思うには、賛成するのが当然のような今の空気には問題があり過ぎます。
その「空気」を作り出すのは、例によってマスメディアです。
一方の声を封殺するようでは民主主義国家ではありません。
そして、自由主義を標榜するのもヘンな話です。
報道の自由を強調しながらも、「言論機関」が一番にそれを否定しているようにみえます。
私はLGBTについてはフラットな立場です。
何事においても差別というものは表明してはならないと思っています。
「表明してはならない」というのは、内面の自由は制約できないがゆえの書き方です。
今回の件は、熟議を重ねるべきで、拙速な進め方をすべきではないと思うのです。
こう主張すると、また「右翼」呼ばわりされるかもしれません。
けれども、法律を扱う仕事をしている以上、法案をつぶさに検討するという姿勢は当然でしょう。
寧ろ、こういう仕事をしている以上は、安易にムードに流されてはならないと思います。
★ 映画「トッツィー」のダスティン・ホフマン(右)
かつての東映なら、「心は女性」と主張する男性が女性刑務所に服役して、日夜・・・
みたいな映画を作って今の社会を風刺してくれただろうな、と思うのです。
今の東映にはそういう腹がすわった経営者やプロデューサーはいないのかもしれません。