福岡県糸島市 司法書士 ブログ

相続は面倒

かかわらずに済ませたい・・・

相続に関しては「戸籍謄本等からファミリーヒストリーがみえてくる」のですが,

楽しいストーリーばかりではありません。知りたくなかった事実や,想像するかぎり

よくないことがあったのだろうと思われる事実に触れることも起きてきます。

そうすると,相続にかんしては,とりあえずスルーしようか,みたいな感覚に陥る人も

いるようなのです。遺産分割協議でトラブルが生じることを想像したり,親族でも

好ましくない存在の人と話さざるを得ない・・・逃げたいと思うのはいたしかたない

のかもしれません。

問題の先送り

しかし,その段階できっちりケリをつけておかないと,次の世代,すなわち自分たちの

子供世代に面倒な問題を背負わせることにしかなりません。もしかすると,今なら「身内」

と呼べる関係者の中で処理ができるかもしれないところ,その子供世代になると関係が

希薄になり,話し合いができる可能性が低くなるーこう考えて,子供世代に問題を先送り

しないようにする方が,結局はもめ事も大きくならずに済むと思われます。

相続に関する誤解

以前にも記事で触れましたが,相続にはいろいろと誤解があります。

① 欲しいものだけを選択して相続することができる。

② 登記をするまでは権利は発生しない(だから欲しくない不動産の登記をしないでおこう)。

③ 法定相続に関しても相続人全員の合意が必要である。

色々な方々と話していると,世間ではこういう誤解が普通に語られていることに気づきます。

司法書士や弁護士と話している中でこういう誤解をしている人はいないのですが,世間の

相続に関する認識とはこういう感じなのです。

そうすると我々司法書士が相続に関する認識を変える役目を担うことも必要になるという

ことかもしれません。

面倒でないようにする工夫

我々司法書士が相続に関与するのは主に登記業務でしょう。

しかし,依頼人は不動産以外にも種々の財産を相続しています。その中で我々の関与が

増えつつあるのは預貯金や有価証券等の相続手続きかもしれません。

これらの手続きには被相続人の戸籍謄本等をきっちり揃える必要がありますが, さて,

これらの謄本等を依頼人や金融機関の担当者がスムーズに読んで,正確に繋げることが

できるでしょうか?後者にはそれなりのスキルを有する人がいるかもしれませんが,相続人が

持ち込んだ戸籍謄本等を整理するのはひと苦労のはずです。

ここで我々がもっと利用価値を宣伝してよいツールが登場します。

それは法定相続情報証明制度です。

この制度については,金融機関や市役所に利用価値の認識を尋ねてみようと思っています。

現場業務が楽になる可能性がありますので。

そういうアピールとともに,相続登記義務化の件や,「自分たち世代で解決しましょう」といった

話を機会あるごとにしていかなければならないと感じている次第です。

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