電話をかけて相手が不在だと気軽に口にする言葉。
それが「折り返しお電話をお願いします」です。
この言葉についての問題点を考えてみます。
誰の用事で電話をかけたのか?
問題点の一つめは、そもそもXがYに電話をかけたとして、
それは誰の用事なのか?ということです。
多くの場合は、XがYに話をする用事があって電話をかけています。
そうだとすれば、Yに電話をかけさせるのはいかがなものでしょうか?
電話代もY(側)が負担するのです。
自分の用事なのにYに費用を負担させる。
ヘンです。
折り返しの電話がかかった時に・・・
Yはいい人なので、「何の用だろう?」と思いつつXに電話をかけました。
Zが電話口で「Xはただいま別の電話中です。折り返しかけさせましょうか?」と答えました。
そして、XがYにコールバック。今度はYが電話中かもしれません。
ビジネスにおいては、この種の電話のかけ合いが起こることがあります。
電話のかけ合いをなくす方法
私が会社員だった頃には、部下に対して
①「折り返しの電話を頼んだら、その電話を受けるまでは、他の電話に出るな、
当然だが、誰かに電話をかけてもいけない」
という指示をしていました。
それ以上に
②「折り返しの電話を頼むのは基本的に禁止。こちらから再度かけ直すといって電話を切る」
ことを徹底するように指示してもいました。
こういう指示をすると、誰もが②に従います。
①では、折り返しの電話を待つ間に他の電話への対応ができなかったり、
他の仕事への集中力が損なわれるからです。
②のやり方であれば、自分のペースで電話をコントロールできるようになります。
しかも、自分の用事で相手の費用負担を求めるような非礼さもありません。
最近の経験
ある機関から私宛に電話が入りました。17時過ぎです。
妻が応対し、折り返しの電話を私がかけることになりました。
私はその電話から5分で事務所に戻り、電話をかけたのですが・・・
「本日の業務は終了しました」
というアナウンスが流れています。
17時になると外部からの電話がかからないのです。
だったら折り返しの電話を頼むなよ、とガッカリしてしまいました。
仕事をしていると、それなりの回数のこの種の経験をすることになります。
でも怒りませんでした。その分、ちょっと大人になれたのかな、と思っています。
★ 映画「テレフォン」のチャールズ・ブロンソン
ブロンソン演ずるのはKGBの少佐です。
妻はこの映画に出演しているリー・レミックのファッションを気に入っています。