世間から尊敬を受ける職についている人の反応です。
「圧力をかけてでもこちらの主張を通す!」
交通事故の加害者は青年A。その父親がある自治体の職員B。
被害者も青年でC。その父親が世間からは尊敬を受けるような職業の人D。
加害者・被害者とはいうものの、被害者側にも過失がありました。
さらに大破した車は登録から5年くらい経過しています。
被害者側は「加害者が新車を用意しろ、自らの過失は認めない」というもの。
この種の無茶な要求は示談交渉の場では別段珍しくもありません。
ちょっと驚いたのは・・・
DがBの職場の幹部Eを知っており、その幹部Eを通じて徹底的に圧力をかけると言い出したこと。
それが冒頭の言葉です。
仮に、DがEに対して
「あんたのところのBの息子Aが事故でうちの息子Cの車を・・・」
と告げて、Bに対して圧力をかけるように依頼したとします。
Eはどう感じるでしょうか?
Dにはそのことを想像する能力が欠けているようでした。
ちなみに、地裁レベルの判例をいくつか示したところ
「古い」
「裁判官には常識がない」
と文句タラタラ。
ちょっとからかってみようと思い
「明治時代の大審院の判例でも今もリーディングケースになっていますけど」
といってみたことろ
「あんたたち保険屋風情にそんな知識があるわけないじゃないか。
能力がないからそんな仕事にしかつけないくせに!
ウソをいうと本社に苦情を入れてクビにしてやるからな!」
と騒ぐので、
「どうぞご自由に。では今後のことは裁判所を通じて適正に解決しましょう。
とりあえず訴訟の準備に入りますので」
とお答えしておきました。
後日、こちらの主張に沿った解決に至っています。
訴訟を恐れたDが弁護士に依頼し、弁護士がDの無茶な主張をすべて抑えた結果です。
その弁護士に
「私も侮辱され傷ついているので、損害賠償金を請求したいが」
といってみたところ、私が冗談で言っていることに気付いて大爆笑。
「私もアホだ、馬鹿だ、非常識だと罵られましたよ。
保険会社に訴えられたら、自分は罪に問われるのか?
とかいっていましたから、もう十分だと思いますよ。
私も賠償金を請求したいけど利益相反かな~」
Dは世間からは尊重され、持ち上げられることに慣れてしまっているがゆえの傲慢さ。
本件を通じて少しでも自覚できたとすれば幸いです。
なお、Dの奥様も非常に高飛車で激しい御方でした。
私がマゾヒストだったら、その罵倒の言葉に身悶えして悦んだかもしれません。
その御言葉には不適切なものが多すぎるので、ここでは省略します。
★ 「白い巨塔」で東教授の奥様を演ずる東恵美子さん
高飛車で権力欲たっぷりの演技は見事でした。
★ A~Eの符号のうち、ひとつだけ職業を表すものが含まれています。ご想像にお任せします。