司法書士試験受験についての指導をしてもらえないか?
こういう話がありましたが、お断りしました。
なぜなら、私に求められるのは、私の理解をしゃべることだけだからです。
これでは手応えがありません。
ところで、受験生の勉強法は人それぞれです。
① 自分で文字を読んで、考えながら理解するタイプ
② 誰かに喋ってもらい、説明を受けることで理解するタイプ
③ いきなり問題集から入って、答えを覚えることで知識を増やすタイプ
というように色々あるのです。複合形態もあるでしょう。
①を苦手とする人は多めで、それゆえ②を求めるという傾向があります。
そのため、受験予備校の講義形態の講座を利用する人がそこそこ存在します。
これは費用がかかります。
そのため、受験用のアンチョコ本を繰り返し読み、問題集に取り組む人も多いようです。
③は少数派です。
さて、最も効率が良い勉強法は?
これは③です。
試験に出題された部分や新作問題集で予想問題を解こうとします。
解けないので解答・解説を読みます。
解答・解説がしっかりしていれば、これで十分に知識を得ることができます。
問題集を解くのではなく読む。これはかなり効果があります。
記述式についても同じで、問題文と正解及び解説を繰り返し読めば、解けるようになります。
頭の回転に自信がある人は③で十分合格できるでしょう。
でも、上記したように少数派です。
そこまで頭がいい人はそれほどいないのです。
この勉強法の欠点は、知識の体系性を獲得できないことでしょう。
合格後のしっかりした勉強が最も求められることになります。
次に、最も力がつくやり方は?
これは①です。
自分の頭で考え、納得しているので記憶が強固です。
考える過程を経ているので応用も可能です。
このパターンを使う人は、合格後も基礎的な勉強を怠らないでしょう。
問題がある勉強法はアンチョコ本や予備校に頼るスタイルです。
表面的な知識は身につきますが、基礎が不十分です。
そのうえ、アンチョコ本式の整理と暗記作戦が中心なので応用がききません。
なにかといえば暗記用の一覧表みたいなものを欲しがる人もこのタイプに多いようです。
自分で考えて作るのではなく、既製品を欲しがるのです。
コピペ先生の道をまっしぐらに進むタイプが多い勉強法でもあります。
私は講義形態で他人に教える方法は好きではありません。
もし、私が講義形態で教えるとすれば、条文の基礎からじっくりということになります。
そして、対話方式で質疑応答を繰り返す形をとります。
これでは1年間で11科目をこなすことはできないでしょう。
1日に8時間くらい教えるのなら可能かもしれませんが、そんな重労働はご免です。
以上のとおりで、私は主流の教え方をしません。
よって、その種のニーズにはお応えできないのです。
それ以前に、誰かに受験指導をしている時間的余裕はないのであります。
★ 「ドラゴン桜」の阿部寛さん
最初のドラマ化の際は、個性的な教え方をする教師が続々登場しました。
続編はみていないので知りません(誰か教えてください)。