福岡県糸島市 司法書士 ブログ

いじめ問題

大昔から「いじめ」の問題がしばしば報じられます。

自殺する被害者も後を絶ちません。

そのたびに「いじめをなくそう」という声が上がります。

でもなくなりません。同じことが繰り返されます。

これはなぜか?

答えは簡単です。

いじめが面白いからです。

面白いからやめられないし、なくならない。

やってはいけない。いけないことだからやってしまう。

禁断の領域であるがゆえに踏み込むと興奮する。

ちょっとからかってみたら、周囲にウケた。

それが快感で繰り返してしまう。

徐々にエスカレートする。

自分だけがやらないと、次は標的にされる。

だから参加する。

私が過去にみた学校でのいじめは概ねこういう感じでした。

 

映画「仁義なき戦い 広島死闘編」の前半で北大路欣也さん扮する山中が袋叩きにされます。

加害者側は千葉真一さん扮する大友勝利率いる大友連合会のチンピラ連中。

山中が叫びます。

「おう!殺せいや!のう!おどれらの顔はよう覚えちょるけん、ワシを生かしとったら、

おどれら後で一匹ずつぶち殺しちゃるんど!」

その後、村岡組の一員となった山中はヒットマンとして活躍します。

大友連合会の隠れ家に踏み込んで、寺田(志賀勝さん)に

「おう!久しぶりじゃのう!」

と銃口を向けます。

「や、山中さん、こらえてつかぁさい」

許すはずもありません。

さらに、川口(片桐竜次さん)と余田(福本清三さん)を射殺。

村岡組の「仕事」だったとはいえ、山中のカタルシスは十分に想像できます。

もちろん、村岡組は山中の心中を知った上で利用したのですが。

 

30年くらい前に同窓会を利用していじめたクラスメイトを殺害しようとする事件がありました。

中学生時代の恨みを晴らすために殺人まで計画したのです。

当時50代の犯人は、心に負った傷が癒えず、クラスメイトを恨み続けていたのでした。

「おう!久しぶりじゃのう!」

同窓会でかつてのクラスメイトに銃口を向けるような事件が今後も起きないとはいえません。

この種の事件は海外でも時折起きています。

いじめの加害者は一時の快感のためにやったことだと思っているでしょう。

忘れているかもしれません。

しかし、標的にされた側はいつまでも恨んでいるのです。

「あの外道ら、いつか殺(と)っちゃるけん」

こういう恨まれ方をしても自業自得というほかありません。

 

中には、20年以上経過してから謝罪を受けた例も聞いたことがあります。

自分はやる気はなかったが、周りの状況からやらざるを得なかった。

申し訳なかった、許してくれ。

こういわれた「被害者」はかえって腹が立ったそうです。

単に謝罪してくれるだけだったら水に流したのに・・・かえって恨みが募った。

こう言っていました。

「損害賠償請求訴訟を起こせんだろうか?そうか、時効か。しょうがないね。

仮にカネを貰ったとしても、オレの心の傷は一生消えんよ」

今から20年ほど前、偶然に再会した知人が言っていました。

彼は同じ学年にいたものの、そういう目に遭っているとは知りませんでした。

さして親しくなかった私になぜ話してくれたのか。

今となってはわかりません。

同じ学校に通っていて、言葉を交わしたことがある私にたまたま出会った。

それだけが理由だと思います。

言葉にして誰かに言っておかないと、心の裡に抱え込んでいたら・・・

自分自身の暗い怒りを恐れたのかもしれません。

ブログ一覧へ戻る

お電話

メール

ページの先頭へ
Loading...