ここ数年ですが、記事のタイトルのような表現をしばしばみかけます。
これは完全に間違いでしょう。
「様(さま・よう)」は様子を表す意味を持つ文字です。
たとえば、「粟粒様の腫瘍が認められた」みたいな感じです。
粟の粒の如き腫瘍、あるいは粟の粒によく似た腫瘍ということです。
「~している様だ」の「様(よう)」は、推測を表す助動詞「よう」として使われています。
助動詞を漢字表記することはありません。
どうしても「よう」という音に「様」の文字を使いたければ・・・
「よし、映画をみ様」
とでもすればいいのですが、それはしません。
間違いであることが明らか過ぎるくらい明らかだからです。
一方、「~している様だ」が間違いだとは思っていない人は少なくないようです。
ある紀要に掲載された論文でも堂々と使われていたりします。
同じような間違いに「高橋と言う司法書士」というような書き方があります。
「言う」は「発言する」という意味です。
ある司法書士が「高橋」と発言しているのであれば、上記の使い方はOKです。
でも姓が「高橋」である司法書士を表現するのであれば、明らかに間違いです。
「こう言う方法はよくありません」みたいな文章もみることがあります。
「午後9時には床につく事」
「なおの事よくない」
「彼は頭がいい事は確かだけど性格に難がある」
など「事」の誤用もしばしば目にします。
漢字にすればいいってもんじゃないんだけど・・・
できるだけ漢字を使いたい人が多いのかもしれません。
頭がいいような印象を与えると思っているのでしょうか。
「あなたな~らどうする?」と問われたら、私はひらがな表記を奨めます。
★ いしだあゆみ さん
芸名ですが、すべてひらがな。
ともさかりえ さんもそうです。