以下は、いずれもネット上の報道に付せられた「専門家」と称する人のコメントです。
ちなみに同一人物の手になる「力作」です。
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「フランスは特に人権問題への意識が強いお国柄」と書いていますが、日本の人権意識の低さが
異常なのです。1993年に国連総会で決議された「国内人権機関の地位に関する原則」(パリ原則)
では、政府から独立した「国内人権機関」を設置することが求められており、実際、120カ国以上で
設置される中、未だ日本では設置されていません。根本的にこうした機関がないことが人権意識の
乏しさを生んでおり、同様の問題はジャニーズ事務所以外にも見られるでしょう。 これを機に、一度
日本の人権意識の低さと真正面から向き合った方が良いと思います。
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海外では性犯罪や小児性愛「ペドフィリア」は徹底的に忌み嫌われているのに対し、日本は甘い、
そんな認識を改めて強く感じさせました。ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインス
タインや児童への性的暴行を繰り返していたジェフリー・エプスタインの一連の流れを知っていたら、
「ジャニーズ」の名前を残すことや、タレントをそのまま起用させる選択肢は出てこないでしょう。
不倫や他のスキャンダルに比べ、マスコミやスポンサーの追求/対応も明らかに甘く、どこかで、
「許される」と感じていそうです。仏フィガロ東京特派員の記者が日本のテレビ局は「弱きを挫き、
強きを助ける」スタンスだと批判していますが、本当に権力者に甘い国だと感じます。
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いずれにも共通するのは「日本はダメな国」という主張です。
ジャニーズ事務所の性加害問題についての記事に寄せたコメントを通じて我が国を叩いています。
パリ原則に基づく「政府から独立した国内人権機関」が我が国に存在しないのはそのとおり。
そういう組織が存在し、「A認定」を受けている国にはミャンマーやアフガニスタンがあります。
A認定とはパリ原則に完全に合致するという評価です。
なぜ、この事実を書かないのでしょう?
ご存じのようにアフガニスタンやミャンマーの人権状況は最悪レベルです。
ここからも書き手が我が国を叩きたいことがよくわかります。
こういう「識者」「専門家」の言葉をそのまま信じる人が多数出る可能性があります。
広く読まれるネット記事というものの危うさを感じないわけにはいきません。
意図的に重要な情報を隠し、特定の国や個人への中傷を煽るようなコメントを寄せる「専門家」。
こういう人をかつてはアジテーターとか、デマゴーグと呼んだことがありました。
なお、「ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインや児童への性的暴行を
繰り返していたジェフリー・エプスタインの一連の流れを知ってい」る専門家氏は
ロマン・ポランスキー
という映画史上に名を残す映画監督をご存じないのでしょう。
ポランスキーは1977年に少女に対する最初の性虐待問題を起こしています。
その後、フランスで市民権を得たというのは冗談のような話ですが、真実です。
そして、次々と少女に対する性加害問題を起こしたことが後に明らかになります。
なお、フランスに移ったのはアメリカからの逃亡の結果。
その後もヨーロッパで映画製作を続けており、
「戦場のピアニスト」
ではアメリカのアカデミー賞監督賞を受賞しています。
「ローズマリーの赤ちゃん」「チャイナタウン」「テス」「ナインスゲート」
といった作品で知られる御年90歳の大監督は、昨年も新作を発表しています。
欧米は少女に対する性虐待には寛容なのでしょう。
ダメな日本とは大違いであります。
★ 写真は「チャイナタウン」のジャック・ニコルソンとフェィ・ダナウェイ
ニコルソンが鼻を負傷しています。これは監督であるポランスキーが自ら出演、
ニコルソンの鼻をナイフで切るシーンを演じているからです。
もちろん、本当に切ってはいないはずです。